結局雰囲気が大事って話 by冴丸
色落ちしてオレンジになりかけてた頭を再び赤く染めました。冴丸です。
今日はちょっとまじめに書道について思ってることを書く。
というか昨日気付かされたことを書こうと思う。
濃い墨と薄い墨
書体によって似合う墨色がそれぞれあるということを昨日知った。というか、実感した。
今までは標準的な濃さの墨か、もしくはそれ以上の濃さの墨を使って書いてきた自分にとって薄墨は新たな表現方法だった。
そして初めて薄墨で書いてみたものが思いのほか先生からの評価が良かったので今後練習を積み重ねていきたい所存である。
なので今回は濃い墨と薄い墨で作品の見た目にどれほどの違いが出るか比べてみようと思う。
今回比べるのは鍾繇体で書いた課題を見比べる。初めに断っておくがまだ練習不足なのでバランスが悪く見えるかもしれない。そこは今回の話に関係ないのでつっこまないでほしい。
そして鍾繇体については過去に記事で紹介しているのでまだ読んでない方はこちらを読んでから比較をしてみてほしい。
では比較していく。
濃い墨(一般的な墨液使用)
まず手始めに普段使っている、市販の墨液のみを使って書いた作品から。
白と黒の対比がハッキリしているのでパッと見る分には綺麗なコントラストがとれてると思う。
空間がハッキリと分かれていると気持ちよく鑑賞できるかもしれないが、これでは些かキツすぎることが分かった。
薄い墨(墨液に水を足して薄めたものを使用)
先ほどの墨にかなりの水を足して薄くしたもので書いた。
水分が多いためかなり滲みやすい。
だが鍾繇体においてはこの滲みが味を出すことが多い。
これを見てほしい。
じんわりとした滲みが見えるだろうか。
この滲みが字にふわふわとした優しさを雰囲気を付け加えてくれる。
そしてもう一つ、
なぜか薄い墨で書くと書き順が早い画ほど上に浮き出て見えてどこか面白い。
これは個人的な考えに過ぎないが、自分は良いなと思った薄い墨の特徴だ。
こうした特徴から、白と黒の対比がやんわりとしていて、どこかふわふわした雰囲気に見えると思う。
これがまた鍾繇体との相性がとても良い。
以前の記事で書いたが、鍾繇体とは全体的に丸くて赤子のような優しい書体なので雰囲気を引き出そうと思うと薄墨の方がしっくりくるということだ。
まとめという名の締めくくり
昨日の書道教室で先生から教えてもらったっことを改めて思い返し見比べたので記事にしてみた。
今回は鍾繇体で比較したので薄い墨の方が合うという結論に至ったが、同じ鍾繇体でも言葉によっては濃い墨で書いた方が内容と雰囲気が合って良いという場合もあるので、ま、やっぱり、表現したい雰囲気に合わせた方がいいよねっていう話()
だが意外と面白かったので今度もし比較する機会があるならば他の書体でも比較してみたい。
おわり。